愛知県 郷土食

愛知県

日本列島のほぼ中央に位置し、温暖な気候、肥沃な土地、豊かな水と緑に恵まれています。
古代より交通の要所として栄えた地域であり、尾張、三河と呼ばれていました。戦国時代には、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三傑が活躍し、県下にその名残が多く見られます。郷土料理には、食に対する先人の愛情と知恵がつまっています。
「ものづくり愛知」と呼ばれるほど自動車産業を中心とした製造業が盛んですが、農業・商業ともバランスよく共生しているのが特徴です。

地図

ひきずり(ひきずり)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 128kcal
たんぱく質 11.3g
脂質 2.9g
カルシウム 95mg
1.3mg
ビタミンA 11μgRE
ビタミンB1 0.06mg
ビタミンB2 0.13mg
ビタミンC 10mg
食物繊維 1.3g
食塩 1.2g
マグネシウム 26.1mg
亜鉛 1.1mg

由来

名古屋で「ひきずり」と言えば、すき焼きのことです。すき焼き鍋の上で、肉をひきずるように食べたことから「ひきずり」と呼ばれるようになりました。大晦日には必ずひきずりを食べて、年内のうちに、その年のしがらみをひきずり終え、新年を迎えるという習慣がありました。「すき焼き」と言うと牛肉を使い、「ひきずり」と言うと鶏肉を使うというイメージが強く持たれています。特産品の名古屋コーチンを使うこともあります。

材料・分量

1 鶏もも肉(一口大) 30g
2 焼き豆腐(さいの目) 20g
3 生ふ(角ふ)(スライス) 10g
4 かまぼこ(3mm いちょう切り) 15g
5 糸こんにゃく(ザク切り) 10g
6 はくさい(1cm せん切り) 40g
7 越津(こしづ)ねぎ(3mm 斜め切り) 20g
8 砂糖(上白糖) 4g
9 清酒 1g
10 こいくちしょうゆ 6g  
11 本みりん 1g

※越津ねぎは根深ねぎで代用できる

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・こんにゃく、生ふは下ゆでをしておく。

作り方

  • 鍋に、鶏肉を入れ火にかけ、砂糖と、酒を入れて炒める。
  • 1に火が通ったら、糸こんにゃく、焼き豆腐、生ふ、かまぼこを入 れ、その上に、はくさい、越津ねぎを入れて上からしょうゆ、本みりんをかけて調味し、ふたをする。
  • 途中、焦げないように気をつける。 煮えたら味をととのえて、火を止める。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
①鶏肉→⑧砂糖⑨酒⑤糸こんにゃく→②焼き豆腐→③生ふ→④かまぼこ→⑥はくさい→⑦越津ねぎ→⑩しょうゆ⑪本みりん

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 612kcal
たんぱく質 31g
脂質 16.2g
カルシウム 415mg
3.5mg
ビタミンA 153μgRE
ビタミンB1 0.6mg
ビタミンB2 0.59mg
ビタミンC 65mg
食物繊維 4.6g
食塩 2.3g
マグネシウム 75.3mg
亜鉛 3.2mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ひきずり (鶏肉のすき焼き)
  • ・れんこんハンバーグの みそだれかけ
  • ・水菜のおひたし
  • ・いちご

放送資料

ひきずりは、すき焼きのことですが、ひきずりという言い方は、尾張地方の特徴で、すき焼き鍋の上で肉をひきずるように食べたことから「ひきずり」と呼ばれるようになったそうです。愛知県は鶏の飼育が盛んで、名古屋コーチンなどが有名です。尾張のひきずりは、鶏肉を使って作ります。今もすき焼きというと牛肉で、ひきずりというと鶏肉を使います。ひきずりの中に越津ねぎを入れました。津島市越津町が発祥のねぎなので、越津ねぎと呼ばれるようになりました。
白い部分が細く、葉の青い部分もやわらかいので、おいしく食べることができます。今は、ほとんど作られていませんが、今日のねぎは、特別に農家の人たちが、私たちのために作ってくれました。地元の味をしっかり味わって、感謝の気
持ちを忘れず、今日も楽しく残さずいただきましょう。

一口メモ

他県の人に、「ひきずりのまわしして」と言ったところ、ひきずりのまわしって、お相撲さんのまわし…?ひきずって、まわす?恐ろしい…ってことに!
「ひきずり」は、鶏のすき焼きのことで、「まわしして」は、「支度をして」と言う名古屋弁である。
地方では意味が伝わる言葉でも、聞く人にとっては、恐ろしい言葉に聞こえてしまうようで、方言というものは面白いものである。