宮城県 郷土食

宮城県

宮城県は東北地方の南東部に位置し、東が太平洋に面しており、東北地方の中では、冬の積雪量も少なく、比較的温暖な気候の県です。県内には、塩釜・石巻・気仙沼の3つの有名な漁港があり、かつお、まぐろ、さんま、かれい、ぎんざけ、はぜ、ほや、かき、ふかひれ等の海産物がたくさん水揚げされます。また、農産物は、ひとめぼれ、ササニシキの米を代表とし、れんこん、曲がりねぎ、根みつば、せり、仙台雪菜他、様々な食材が生産されており、県では「食材王国みやぎ」と銘打って、広報活動をしています。

地図

ずんだもち(ずんだもち)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 329kcal
たんぱく質 9.9g
脂質 4.4g
カルシウム 44mg
1.5mg
ビタミンA 8μgRE
ビタミンB1 0.18mg
ビタミンB2 0.09mg
ビタミンC 14mg
食物繊維 4.3g
食塩 0.1g
マグネシウム 51mg
亜鉛 1.8mg

由来

ずんだもちは、今では仙台の名物として全国に知られています。
「ずんだ」(じんだ)の起源は大変古いと言われています。鎌倉時代にはすでに文献に見られますが、現在のずんだとは異なります。
江戸時代、元禄年間の辞書「書言字考節用集(しょげんじこうせつようしゅう)」によれば、こうじとぬかと塩を混ぜてつくったぬかみそのことで、それに酒または酢を加えて食べたものだったようです。
そのころ仙台では、このぬかみそにゆでた青大豆をすりつぶして入れていたようです。また、すりつぶした青大豆に砂糖、塩を加えて、餅 (もち)などの和え衣にして食べるようになり、これを「ずんだあえ」というようになりました。江戸末期にはこの和え衣がずんだとして定着していました。そのころすでに枝豆が利用されていたようです。
「ずんだ」の語源は、甚太という農民が創作した和え衣からという説や陣中で兵のかぶる兜(かぶと)の中で枝豆をゆで、陣太刀 (じんだち)の柄で枝豆を砕いたことによるという説もあります。
また、豆を打つ音(豆ん打)を表したとの説もあります。
ずんだもちは手間がかかるので、一家総出で楽しみながら作っていました。新鮮な枝豆で作るずんだは味、色、香り、いずれもすばらしく、三国一のごっつぉうであります。

材料・分量

1 つきたてのもち 2個(80g)
2 枝豆 50g
3 砂糖(上白糖) 16g
4 食塩 0.1g
5 10g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・枝豆は塩を加えてゆで、実をさやからはじき出し、薄皮をとる。

作り方

  • 枝豆はあらく刻んで、砂糖と塩を一緒にすり鉢に入れ、好みの固さになるまで水を加え 、する。
  • つきたてのもちに1をからめる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
②枝豆→③砂糖(上白糖)→④食塩→⑤水→①つきたてのもち

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 630kcal
たんぱく質 29.7g
脂質 21.9g
カルシウム 284mg
1.9mg
ビタミンA 198μgRE
ビタミンB1 0.29mg
ビタミンB2 0.53mg
ビタミンC 16mg
食物繊維 4.2g
食塩 2.9g
マグネシウム 86mg
亜鉛 2.0mg

献立例

  • ・五目うどん
  • ・牛乳
  • ・さばのごまドレッシングかけ
  • 二色だんご (★ずんだ・みたらし)

放送資料

今日は、「ずんだ団子」についてお話します。ずんだもちはお盆や十五夜に県内で広く作られている郷土料理です。豆を打って作るので「ずんだ」とよばれるようになったといわれています。枝豆をゆでてすりつぶしたものに、砂糖を入れ、あん(ずんだ)を作り、つきたてのもちにまぶしたもので、宮城県の代表的な味として知られています。給食ではもちの代わりに白玉団子を使いました。以前は、枝豆の出回る7月から9月だけのものでしたが、今は枝豆を冷凍することができるので、一年中食べられるようになりました。

一口メモ

藩の古文書にも「勘汰(じんた)」「豆打(ずた)」とあり、陣中で兵のかぶる兜の中で枝豆を煮て陣太刀の柄を使ってつぶしたことから「陣太刀(じんだち)」と呼ばれたとか、甚太という百姓が作りはじめたという説などが様々ある。語源については古語「糂粏(じんだ)」が訛って「ずんだ」となったのが正しいと思われる。「じんだ」とは、ぬかみそのことである。枝豆をついてどろどろにした状態がぬかみそに似ているところから、このように命名されたのであろう。青じんだともいった。
地域によって呼び名も異なり、山形では「じんだん」「ぬた」「まめずり」、福島では「じんた」「ぬた」「すり豆」とも呼ばれている。また「ずんだ」「ずんだん」「じんだ」「じんだん」「ずだ」「あえ豆」など様々の呼称がある。

参考資料

  • ・「東北・北海道の郷土料理」 乙坂ひで編著
  • ・「ごっつぉうさん-伝えたい宮城の郷土食-」 宮城の食を伝える会編著