兵庫県 郷土食

兵庫県

兵庫県は、北は日本海、南は瀬戸内海から淡路島を介して太平洋へと続いています。大都市から農山村、離島までさまざまな地域で構成され、多様な気候と風土を通して、海水浴やスキー、温泉などの多彩なレジャーが楽しめることから「日本の縮図」といわれています。
都市部では、鉄鋼や造船、機械などの産業が盛んな一方、山間地域や日本海側では、豊かな自然にも恵まれ、牛肉や猪肉、瀬戸内のたこや鯛、日本海ではいかやかになど、農林水産業が盛んです。それぞれの土地で獲れた四季折々の山の幸、海の幸を使い、素材を生かした料理があります。

地図

ばち汁(ばちじる)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 71kcal
たんぱく質 4.4g
脂質 1.3g
カルシウム 22mg
0.6mg
ビタミンA 84μgRE
ビタミンB1 0.04mg
ビタミンB2 0.04mg
ビタミンC 3mg
食物繊維 1.1g
食塩 1.4g
マグネシウム 15mg
亜鉛 0.3mg

由来

兵庫県、播州(ばんしゅう)地方では、そうめん作りがさかんに行われ、全国的にも有名です。
そうめんを作る時は、2本の管に8の字にかけて少しずつ細くのばしていきます。両端はUの字になってかわくので切り落とします。これが「ばち」です。三味線の「ばち」の形に似ていることからこの名前がついたといわれています。

材料・分量

1 たまねぎ(せん切り) 15g
2 にんじん(せん切り) 10g
3 乾しいたけ(せん切り) 0.5g
4 油揚げ(せん切り) 3g
5 ばち 10g
6 うすくちしょうゆ 4g
7 こいくちしょうゆ 1g
8 葉ねぎ(小口切り) 5g
9 かつお節 3g
10 150g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・かつお節と水でだしをとる。
  • ・乾しいたけは洗って水でもどす。
  • ・油揚げは油抜きしておく。

作り方

  • だし汁に、にんじん、たまねぎ、 もどししいたけ、油揚げの順に入れて煮る。
  • ばちを加え、調味し、ねぎを加えて仕上げる。

※ばちはゆでずに使用する。
※ばちには塩分があるので、しょうゆは控えめに入れる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑨⑩だし汁→②にんじん→①たまねぎ→③もどししいたけ→
④油揚げ→⑤ばち→⑥うすくちしょうゆ→⑦こいくちしょうゆ→⑧葉ねぎ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 671kcal
たんぱく質 28.5g
脂質 23.0g
カルシウム 274mg
1.4mg
ビタミンA 245μgRE
ビタミンB1 0.67mg
ビタミンB2 0.47mg
ビタミンC 26mg
食物繊維 4.2g
食塩 1.8g
マグネシウム 79mg
亜鉛 3.0mg

献立例

  • ・麦ごはん
  • ・牛乳
  • ・白身魚の甘酢あんかけ
  • ・豚肉と野菜のカレー炒め
  • ばち汁

放送資料

「ばち汁」につかわれている「ばち」は、そうめんを作る時、そうめんの端の部分を切り落とした部分です。三味線の「ばち」の形に似ていることからこの名前がついたと言われています。
私たちの住んでいる播州地方では、「揖保乃糸」というそうめんが有名です。今日使われている「ばち」は「揖保乃糸」を作る時にできた「ばち」です。そうめんと同じように見えますが、そうめんより粘りがあり、おいしいと評判です。
「ばち汁」は播州地方の郷土料理として親しまれています。

一口メモ

「ばち」のもとになる「そうめん」の歴史は古く、播州地方とそうめんのつながりは室町時代からはじまったと古文書に記録が残っている。そして、播州地方でそうめん作りが本格的になったのは、江戸時代の安永頃からと言われる。おそらく、その頃から、そうめん作りとともに、「ばち汁」が播州地方に広まり、郷土料理として親しまれてきたと考えられる。
また、「ばち」は、その形から「めんかんざし」とも呼ばれていたそうだ。

参考資料

  • ・「揖保乃糸」ホームページ