滋賀県 郷土食

滋賀県

滋賀県は四方を山々に囲まれ、中央には県面積の六分の一を占める日本一大きな琵琶湖があります。 豊かな自然のおかげで、ビワマス、コアユなどの湖の幸、山菜やきのこなど山の幸、さらには、近江米、野菜、茶、など四季折々の産物に恵まれています。 また長い歴史の中で、でっち丁稚ようかんや赤こんにゃくなどの特産物のほか、フナズシなどの発酵食品も生まれました。
このように琵琶湖周辺で育まれた食文化は、地域に根付きながら今日まで大切に受け継がれ、滋賀の食文化財として指定されている郷土料理もあります。

地図

こあゆのあめだき(こあゆのあめだき)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 85kcal
たんぱく質 5.6g
脂質 1.1g
カルシウム 34mg
0.8mg
ビタミンA 11μgRE
ビタミンB1 0.04mg
ビタミンB2 0.07mg
ビタミンC 1mg
食物繊維 0.1g
食塩 1.3g
マグネシウム 15mg
亜鉛 0.8mg

由来

こあゆは「琵琶湖のいわし」と言われ、庶民的で豊富に獲れました。琵琶湖を代表する魚の1つです。琵琶湖にいるあゆの仲間のうち、その一生を湖の中ですごす一群は、エサの関係で成長しても10㎝前後にしかならないため「こあゆ」と呼ばれています。
「あめだき」は飴を入れるわけではなく、時間をかけて煮詰めていくと、たれがとろっとあめ状になることから「あめだき」と言われています。このような調理法により、淡水魚特有のにおいを消し、煮崩れることなく煮ることができ、骨まで柔らかく、丸ごと食べられるのです。

材料・分量

1 こあゆ(琵琶湖産) 30g
2 砂糖(中ざら糖) 10g
3 こいくちしょうゆ 8g
4 清酒 3g
5 梅酒 1.2g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・こあゆは洗ってザルにあげ、水気を切る。

作り方

  • 鍋にこいくちしょうゆ、酒と半量の砂糖を入れ沸騰させる。
  • 沸騰したらこあゆを入れ、残りの砂糖をこあゆの上にのせる。
  • ふたをせずに初めは強火で煮て、再び沸騰したら火を弱め、沸騰が続く程度の火加減で50分程煮る。
  • 煮汁を全体にかけ、照りを出す。
  • 煮汁が少なくなったら梅酒を入れ、さらに5分程煮て、煮汁をまわしかけて照りを出す。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
③こいくちしょうゆ④清酒②砂糖(半量)→①こあゆ→②砂糖(残りの半量)→⑤梅酒

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 660kcal
たんぱく質 24.3g
脂質 20.5g
カルシウム 440mg
2.4mg
ビタミンA 101μgRE
ビタミンB1 0.34mg
ビタミンB2 0.44mg
ビタミンC 16mg
食物繊維 3.7g
食塩 2.8g
マグネシウム 108mg
亜鉛 3.5mg

献立例

  • ・麦ごはん
  • ・牛乳
  • こあゆのあめだき
  • ・ごぼうサラダ
  • ・豚汁

放送資料

滋賀には、日本一広い琵琶湖があり、そこで獲れる魚や貝を使った料理がたくさんあります。「こあゆ」はあゆの仲間で、その一生を琵琶湖ですごし、成長しても10㎝ぐらいにしかなりません。体は小さくても栄養がたっぷりあり、古くから貴重な栄養源として大切にされてきました。頭から丸ごと全部食べることができます。カルシウムはもちろん、たんぱく質、ミネラルを多く含んでいるので、みなさんの血、肉、骨を作ります。川魚の生臭さを消すため、また日持ちを良くするために水を使わず砂糖、しょうゆ、酒でじっくり甘辛く炊きあげます。後世に伝えていきたい湖国の料理の代表として、平成10年に滋賀の食文化財に指定されました。

一口メモ

なれずし文化、湖魚煮物文化は琵琶湖の周囲に共通して見られるが、家々や地域ごとにも特徴が見られる。

参考資料

  • ・「 琵琶湖ハンドブック」 琵琶湖ハンドブック編集委員会編
  • ・「 聞き書滋賀の食事」 (社)農山漁村文化協会出版
  • ・「 湖魚と近江のくらし」 滋賀の食事文化研究会編