秋田県 郷土食

秋田県

北東北に位置し、世界遺産に登録されている「白神山地」を有する秋田県は、海や山などの自然環境に恵まれ、たくさんの特産物を持つ「食材」の宝庫です。
南北に長く、気候・風土の差があり、それぞれの地域性を生かした独自の「食文化」を育んできているところです。
恵まれた自然を生かして作られる地場産物や特産物をはじめ、生活の知恵から生まれた、郷土料理は数えきれないほどあります。

地図

きりたんぽ(きりたんぽ)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 449kcal
たんぱく質 13.1g
脂質 5.2g
カルシウム 42mg
1.6mg
ビタミンA 28μgRE
ビタミンB1 0.16mg
ビタミンB2 0.18mg
ビタミンC 4mg
食物繊維 3.0g
食塩 2.0g
マグネシウム 50mg
亜鉛 2.2mg

由来

「きりたんぽ」は、秋田県の北部、大館(おおだて)・鹿角(かづの)地方が発祥の地とされています。
昔からこの地方の炭焼きや狩りを生業としたマタギたちが山にこもる時、持参した杉の木で作った串にご飯を細く巻きつけて炭火でこんがりと焼き、山でしとめたキジや山鳥、近くにあった山ごぼうやきのこなどと煮込んだことから始まったと言われてい ます。
「きりたんぽ」の「たんぽ」とは槍の刃を覆う部分のことで、棒に巻きつけた形がそれに似ていることから、「たんぽ」と呼ばれ、鍋に入れる際、切っていれることから「切りたんぽ」と称されるようになったと言われています。
今では、簡単に「きりたんぽ」と言えば「きりたんぽ鍋」を称するようになっています。

材料・分量

1 精白米 100g
2 220g
3 鶏もも肉(こま切れ) 25g
4 ごぼう(ささがき) 15g
5 つきこんにゃく(3㎝に切る) 25g
6 まいたけ(ほぐす) 15g
7 根深ねぎ(斜め切り) 10g
8 せり(3㎝に切る) 10g
9 鶏がら 20g
10 200g
11 こいくちしょうゆ 10g
12 清酒 2g
13 みりん 2g
14 食塩 0.5g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・鶏がらと水でだしをとる。
  • ・ごぼうを水につけあくをとる。

作り方

  • 米を炊き、熱いうちにつぶし、手に塩をつけてひと握り大にまとめる。
  • これを杉の棒に細く長く巻きつけ、表面を焼き目がつくように焼く。
  • 鶏がらだしに鶏もも肉を入れ、あくを取る。
  • ごぼう、つきこんにゃく、まいたけを順に入れ、調味料で味つけする。
  • きりたんぽ、根深ねぎ、せりを入れてひと煮する。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
①②きりたんぽ
⑨⑩鶏がらだし→③鶏もも肉→④ごぼう→⑤つきこんにゃく→⑥まいたけ→⑪⑫⑬⑭→①②きりたんぽ→⑦→⑧

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 657kcal
たんぱく質 24.5g
脂質 16.1g
カルシウム 317mg
1.8mg
ビタミンA 157μgRE
ビタミンB1 0.23mg
ビタミンB2 0.43mg
ビタミンC 17mg
食物繊維 4.1g
食塩 2.4g
マグネシウム 92mg
亜鉛 2.5mg

献立例

  • きりたんぽ
  • ・牛乳
  • ・たらのマヨネーズやき
  • ・菊花あえ
  • ・りんご

放送資料

「きりたんぽ」は秋田県で昔から作られている代表的な郷土料理です。「きりたんぽ」はつぶしたご飯を杉の棒に細長く巻きつけて、炭火などで香ばしく焼き上げます。家庭では、ホットプレートを使ってもおいしく作ることができます。「きりたんぽ」の発祥地は、県北の大館、鹿角地区と言われています。新米がとれる頃に、ちょうど比内地鶏や野菜類の味も良くなるので秋から冬にかけてよく食べられます。
今では、おめでたい席に欠かせない料理の一つになっています。今日は、地場産のねぎやまいたけをふんだんに使っておいしくいただきます。
このおいしいきりたんぽの味を郷土の味として、皆さんもずっと伝えていきましょう。

一口メモ

昔からこの地方では、炭焼きや狩りを生業としたマタギたちが山にこもる時、保存のために杉の木で作った串にご飯を細く巻きつけて炭火でこんがりと焼き、山でしとめたキジや山鳥、近くにあった山ごぼうやきのこなどと煮込んだことから始まったと言われている。「きりたんぽ」の「たんぽ」とは槍の刃を覆う部分のことで、棒に巻きつけた形がそれに似ていることから、「たんぽ」と呼ばれ、鍋に入れる際、切っていれることから「切りたんぽ」……「きりたんぽ」と称されるようになったと言われている。県北地方では、ごく普通の家庭料理で各家庭で母から子へと代々受け継がれてきた、いわば「おふくろの味」である。また、来客をもてなすために欠かせない料理でもあり、冠婚葬祭にはつきものの料理である。

参考資料

  • ・「阿仁川流域の郷土料理」 建設省東北地方建設局森吉山ダム工事事務所著