北海道 郷土食

北海道

北海道は、四方を海に囲まれ、気候は亜寒帯で梅雨がなく、湿度や気温も低く四季がはっきりしています。そして日本海沿い、太平洋沿い、オホーツク海沿い、内陸の4つの地域に分けられ、豊かな自然環境に恵まれています。
農業、漁業、酪農が盛んで、生産量全国1位の食材が数多くあり、食料自給率は200%です。
牛乳、米、麦、豆類、じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根などや、鮭、さんまなどの魚介類の宝庫です。

地図

三平汁(さんぺいじる )

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 96kcal
たんぱく質 7.6g
脂質 3.3g
カルシウム 17mg
0.2mg
ビタミンA 75μgRE
ビタミンB1 0.07mg
ビタミンB2 0.06mg
ビタミンC 14mg
食物繊維 1.2g
食塩 0.9g
マグネシウム 20mg
亜鉛 0.2mg

由来

三平汁は北海道の郷土料理のひとつであり、三平汁に関する最も古い記録は、1784年に書かれた「東遊雑記(とうゆうざっき)」という本に「サンヘイといふものは塩づけの汁にて菜大根をにたるいふ朝夕の菜の物に用ゆ」とあります。このほか、北海道の名付け親である探検家・松浦武四郎(まつうらたけしろう)も、塩づけの魚の汁を味付けに使ったサンペイ(さんへい)について記録しています。
三平汁の最大の特徴は、みそ、しょう油を使わず、塩づけの魚で味付けすることです。近世の北海道では、みそやしょう油は本州から運ばれてくる貴重品であったため、味付けは塩が中心になりました。塩だけでは味気ないが、塩づけの魚を使うことでうま味が加わり、そこへ保存のきく野菜を加えて 煮込んだのが三平汁です。鮭の産地石狩では、鮭を塩づけすることなく、新鮮な生の鮭を使った石狩鍋が作られるようになりました。 三平汁、石狩鍋ともに、本来は 捨てられる中骨や頭などの「あら」も使い、料理のうま味を倍増させたという特徴があります。

材料・分量

1 塩ざけ(一口大) 30g
2 だいこん(いちょう切り) 20g
3 にんじん(いちょう切り) 10g
4 じゃがいも(厚めのいちょう切り) 30g
5 根深ねぎ(斜切り) 10g
6 清酒 1g
7 こいくちしょうゆ 1g
8 食塩 0.2g
9 こんぶ 2g
10 130g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・こんぶと分量の水でだしをとる。

作り方

  • だし汁に鮭、だいこん、にんじんを入れ煮る。
  • 八分どおり火が通ったら、じゃがいもを加え煮る。
  • 調味をして、ねぎを加える。

※鮭の塩分によって塩を加減する。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑨⑩だし汁→①塩ざけ→②だいこん→③にんじん→④じゃがいも→
⑥清酒→⑦こいくちしょうゆ→⑧食塩→⑤根深ねぎ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 658kcal
たんぱく質 28.1g
脂質 20.0g
カルシウム 282mg
1.8mg
ビタミンA 247μgRE
ビタミンB1 0.32mg
ビタミンB2 0.53mg
ビタミンC 31mg
食物繊維 3.2g
食塩 1.8g
マグネシウム 106mg
亜鉛 3.4mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ・ザンギ (とりのからあげ)
  • ・ごまあえ
  • 三平汁

放送資料

今日の献立の「三平汁」は、北海道の郷土料理です。200年も前から食べられていた料理で、保存食の塩づけした魚と保存の効く野菜を煮込んだもので、味付けは魚の塩だけでした。
今日は、魚は塩鮭(ざけ)を使い、大根、にんじん、じゃがいもなどの野菜と一緒に煮込みました。本来は「塩にしん」を使いますが、鱈(たら)などでも作られます。寒い日に、おなかの中から温めてくれる料理です。

一口メモ

「三平汁」は、北海道の中でも、特に檜山(ひやま)地域を代表する郷土料理である。
名前の由来は、松前藩の賄い方、齋藤三平がはじめた料理という説や、有田焼の三平皿に盛ることからなどの説がある。

参考資料

  • ・「三平汁・三平皿考」 北海道文化財保護協会
  • ・「北海道の食」 幻洋社