北海道 郷土食

北海道

北海道は、四方を海に囲まれ、気候は亜寒帯で梅雨がなく、湿度や気温も低く四季がはっきりしています。そして日本海沿い、太平洋沿い、オホーツク海沿い、内陸の4つの地域に分けられ、豊かな自然環境に恵まれています。
農業、漁業、酪農が盛んで、生産量全国1位の食材が数多くあり、食料自給率は200%です。
牛乳、米、麦、豆類、じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根などや、鮭、さんまなどの魚介類の宝庫です。

地図

芋団子汁(いもだんごじる)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 90kcal
たんぱく質 2.1g
脂質 1.2g
カルシウム 16mg
0.3mg
ビタミンA 70μgRE
ビタミンB1 0.04mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンC 17mg
食物繊維 1.6g
食塩 0.9g
マグネシウム 19mg
亜鉛 0.2mg

由来

明治の開拓期、北海道の涼しい気候に合った作物としてじゃがいもの栽培がすすめられました。道南で農場を経営していた川田男爵 (だんしゃく)は、イギリスから病気に強いじゃがいもの品種を導入しました。そのため、「男爵いも」と呼ばれ、今でも一番多く作られている品種です。
じゃがいもは保存性の高い食品のため、1年を通していろいろな料理に使われますが、なかでもゆでたり蒸したりした芋をつぶしてでん粉と混ぜた芋団子 (もち)は、そのまま焼いたり、野菜と煮込んだ汁として古くから食べられてきました。

材料・分量

1 じゃがいも 40g
2 食塩 0.15g
3 じゃがいもでん粉 8g
4 鶏もも肉(スライス) 5g
5 清酒 0.5g
6 ごぼう(ささがき) 5g
7 にんじん(いちょう切り) 10g
8 だいこん(いちょう切り) 20g
9 根深ねぎ(ななめ切り) 10g
10 なたね油 0.5g
11 清酒 0.5g
12 こいくちしょうゆ 4g
13 食塩 0.2g
14 こんぶ 1g
15 けずり節 2g
16 120g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・鶏もも肉に酒をふっておく。
  • ・こんぶ、けずり節、水でだしをとる。

作り方

  • じゃがいもは火の通りやすい大きさに切って蒸し、つぶして熱いうちに塩とでん粉を入れてよくこねる。
  • 棒状にしたいもを1cm の幅に切る。
  • なたね油を熱し、鶏肉、ごぼう、にんじん、だいこんを炒め、だし汁で煮て調味する。
  • いも団子を汁の中に入れて煮る。いも団子が浮いてきたら味をととのえ、葱を入れて仕上げる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑭⑮⑯だし汁→⑩なたね油→④鶏もも肉→⑥ごぼう→⑦にんじん→
⑧だいこん→だし汁→⑪清酒→⑫こいくちしょうゆ→⑬食塩→
①じゃがいも(作り方の2で作ったいもだんご)→⑨根深ねぎ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 644kcal
たんぱく質 24.7g
脂質 15.1g
カルシウム 312mg
2.1mg
ビタミンA 207μgRE
ビタミンB1 0.28mg
ビタミンB2 0.48mg
ビタミンC 35mg
食物繊維 3.2g
食塩 2.3g
マグネシウム 87mg
亜鉛 2.8mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ・鮭のごまみそかけ
  • ・おひたし
  • 芋団子汁

放送資料

今日の献立「芋団子汁」は、北海道の郷土料理のひとつです。
北海道では、昔からじゃがいも作りが盛んで、今でも全国一の生産量を誇っています。芋団子(餅)は、茹でたり蒸したりしたじゃがいもをつぶして、でん粉を混ぜ、よくこねて作ります。ストーブの上で焼いてしょうゆを付けて食べたり、今日のように野菜たっぷりの汁物にするなどして、食べられてきました。
じゃがいもは、体を動かす力のもとになる食べ物ですが、かぜを予防するビタミンCもたっぷりです。しかも、でん粉質にガードされたじゃがいものビタミンCは、調理しても壊れにくいという特徴があります。

一口メモ

北海道庁の「馬鈴薯ニ関スル調査」という本に、宝永三年(1706年)五月、松兵衛(まつべえ)という人が、道南の浜でにんじんやじゃがいもを栽培したという記録がある。これが北海道で最初のじゃがいも作りといわれている。
また、川田男爵が、明治40年(1907年)にイギリスのサットン商会を通じて、病気に強いアイリッシュ・コブラーという品種を導入した。これが北海道の男爵いもの始まりである。
現在も、一番多く作られているのが男爵いもである。

参考資料

  • ・「じゃがいも物語」 北海道農産物需要拡大推進本部