高知県 郷土食

高知県

北には四国山地、南には黒潮流れる太平洋を望み、東西に長く84%は森林の高知県。川魚(あゆ、あめご、川えび、うなぎ、かに、ごり)の捕れる清流は海に注ぎ、黒潮の土佐湾は日本有数の漁場で、回遊魚は季節と ともに訪れ、地付きの魚も多くいわし類の産卵場でもあります。高温多雨の気候で山菜も野菜もよく育ちます。こうした自然が多彩な食材を生み食文化を育んでき ました。
新鮮な食材が入手できるせいか、素材の味を生かした調理法が多く、酢、ことにゆずなど木酢(きず)を好み、すし・酢みそをよく作ります。高知に伝わる皿鉢料理は開放的な宴席マナーと、温かい“お客”文化を生み定着させ ました。

地図

どろめのぬた(どろめのぬた)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 196kcal
たんぱく質 21.2g
脂質 2.0g
カルシウム 192mg
1.2mg
ビタミンA 120μgRE
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.08mg
ビタミンC 4mg
食物繊維 1.2g
食塩 4.8g
マグネシウム 72mg
亜鉛 1.2mg

由来

高知では、いわしの稚魚を「どろめ」と言い、新鮮なものは三杯酢や「ぬた」とよばれるすりおろしたにんにくの葉を加えた酢みそをつけ、生で食べます。春から初夏にかけて食べられる高知の味であり、このころにはどろめ祭りも開催されます。
どろめは鮮度が落ちやすい食材なのでいわしの産卵場である土佐湾に面した高知ならではの食文化です。また、どろめにつけるにんにく葉の入った「ぬた」も高知独特のものです。「ぬた」はどろめだけでなく、ぶりやさえずり(くじらの舌)、しいらなどの生の魚のほかにこんにゃくやとうふにもかけて食べられます。「ぬた」をつけて食べるこれらの食材も、海と山に囲まれた高知の食文化を代表する食材です。

材料・分量

1 どろめ(いわしの稚魚) 80g
2 にんにくの葉(みじん切り) 3g
3 白みそ 12g
4 穀物酢 5g
5 砂糖(三温糖) 4g
6 ゆず酢 1g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・どろめは鮮度を落とさないように氷水でさっとあらう

作り方

  • にんにくの葉はみどりの部分だけをきざみ、すりばちですりつぶす。
  • すりつぶしたにんにくの葉に白みそを加えてすり、さらに穀物酢、砂糖を加えてすり、最後にゆず酢を加える。
  • どろめに2をかける。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
②にんにくの葉→③白みそ→④穀物酢⑤砂糖→⑥ゆず酢→①どろめ

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 674kcal
たんぱく質 29.1g
脂質 16.7g
カルシウム 379mg
2.2mg
ビタミンA 220μgRE
ビタミンB1 0.29mg
ビタミンB2 0.51mg
ビタミンC 83mg
食物繊維 4.5g
食塩 2.8g
マグネシウム 106mg
亜鉛 3.4mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ・土佐はちきん地鶏の ゆずサラダ
  • どろめのぬた
  • ・けんちん汁
  • ・いちご

放送資料

高知県は清流が流れこむ広大な太平洋と四国山脈にかこまれ、海と川、山などからたくさんの恵みをいただきます。今日は高知の郷土料理のどろめを使った献立です。どろめは生のまま、三杯酢やにんにくのぬたをかけて食べますが、いたみの早いどろめを生のまま給食として出すことができないので、今日はさっと茹でてからぬたをかけました。茹でたどろめはちりめんじゃこといいます。今日は高知産の「土佐はちきん地どり」をゆず風味のたれにからめたサラダと、地域の方が作ってくれたこんにゃくやとうふ、野菜を使った栄養たっぷりのけんちんじる、佐川町でとれたいちごもつけた地産地消メニューとなっています。

一口メモ

どろめは生のいわしの稚魚のことだが、なぜどろめと呼ばれるかというと、どろの中から目をぎょろっと出すからとか、身が半透明のどろっとした中に目だけが見えるからとか、いろいろな説がある。

参考資料

  • ・土佐の味 ふるさとの台所
  • ・土佐の食卓