熊本県 郷土食

熊本県

熊本県は、九州地方のほぼ中央に位置し、県土の6割が森林で占められています。西部は有明海、八代海に面し、東シナ海に続いてい ます。世界に誇るカルデラを持つ雄大な阿蘇を含む「阿蘇くじゅう国立公園」、大小120の島々からなる「雲仙天草国立公園」と2つの国立公園を持ち、山あり海ありの美しい景観に富んだ地形です。
県を代表する味として有名なものに、「馬刺し」と「からし蓮根」がある。その他にも、「太平燕」、さつま芋を使った「いきなり団子」などおいしい名産品が数多くあ ります。

地図

せんだご汁(せんだごじる)

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)

エネルギー 173kcal
たんぱく質 7.1g
脂質 4.0g
カルシウム 108mg
1.5mg
ビタミンA 173μgRE
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.06mg
ビタミンC 19mg
食物繊維 2.3g
食塩 1.1g
マグネシウム 39mg
亜鉛 0.7mg

由来

「せん」というのは、漢字で「洗」と表され、すりつぶしたさつまいもやじゃがいもを洗ってでんぷんを作ることから、いものでんぷんのことで す。本来は、水を張ったボウルの中でさつまいもやじゃがいもをすり下ろして、沈んだでんぷんと、すり下ろした際に残った繊維を混ぜて作った団子(だご)を汁の具とします。
 大小の島々からなる天草は、山が海岸に迫り平地が少ないため、「棚田」が多く、米の生産量が少な い地域でした。そこで、古くから畑で栽培されるカライモ(さつまいもの天草での呼び名)が主食代わりとして、様々な料理に使われてき ました。熊本の郷土料理として有名な「だご汁」ですが、天草地方ではさつまいもを使った「せんだご汁」という料理が作られ ていました。

材料・分量

1 鶏もも肉(小間切れ) 10g
2 さつまいも 35g
3 食塩 0.02g
4 さつまいもでんぷん 12g
5 油揚げ(せん切り) 10g
6 にんじん(0.5cm いちょう切り) 10g
7 たまねぎ(0.5cm 薄切り) 20g
8 はくさい(1cm 幅に切る) 25g
9 かまぼこ(0.5cm いちょう切り) 7g
10 乾しいたけ(せん切り) 1g
11 葉ねぎ(小口切り) 5g
12 煮干し 1.5g
13 130g
14 うすくちしょうゆ 4g
15 清酒 2g

下ごしらえ・作り方

下ごしらえ

  • ・乾ししいたけは洗って水でもどす。
  • ・油揚げは油抜きをしておく。
  • ・煮干しと水でだし汁をとる。
  • ・さつまいもは皮をむく。

作り方

  • さつまいもは適当な大きさに切って、塩を加えてゆでる(ゆで汁はとっておく)。ゆであがったら、水気を切り、よくつぶす。
  • 熱いうちにさつまいもでんぷんを加え、耳たぶくらいの固さにこね、棒状にして包丁で1cmくらいの厚さに切る。水分はゆで汁で調整す る。
  • だし汁に、鶏もも肉、油揚げ、もどししいたけ、にんじん、たまねぎ、はくさいの軸を加えて煮込む。アクは取り除く。
  • 調味料を加え、かまぼこと2の団子を入れ、一煮立ちさせる。団子が浮いてくればよい。
  • 最後にはくさいの葉とねぎを入れる。

子どもたちが作るための手順

※材料を使う順番にじゅんびしておきましょう
⑫⑬だし汁→①→⑤→⑩→⑥→⑦→⑧→⑭⑮→⑨→②③④→⑧→⑪

給食献立例

1人当たりの栄養量 (小学校3、4年生)


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エネルギー 698kcal
たんぱく質 28.7g
脂質 16.7g
カルシウム 445mg
2.8mg
ビタミンA 328μgRE
ビタミンB1 0.23mg
ビタミンB2 0.49mg
ビタミンC 28mg
食物繊維 3.4g
食塩 1.7g
マグネシウム 98mg
亜鉛 2.9mg

献立例

  • ・ごはん
  • ・牛乳
  • ・このしろのみりんぼし
  • せんだご汁
  • ・かぶの甘酢あえ

放送資料

せんだご汁は、熊本県の天草地方の郷土料理です。だごは熊本弁で「だんご」を意味します。せんは洗うという漢字を使います。すりつぶしたさつまいもを洗ってでんぷんを取り、それでだんごを作るので「せんだご汁」というようになりました。
天草は、山が海岸に迫っていて平地が少ないため「棚田」が多く、米の生産量が少ない地域です。そこで、古くから畑でとれるさつまいもが、主食代わりにいろいろな料理に使われてきました。せんだご汁は天草地方で作られるようになったそうです。
さつまいもだけでなく、白菜やにんじん、たまねぎ、しいたけなどもたっぷり入っていますので、食物繊維が多く、おなかの調子を整えてくれること間違い無しです。モチモチとした食感を楽しんで、よくかんで食べてください。

一口メモ

天草の一部の地域では、じゃがいもを使ったせんだご汁がある。当時、じゃがいもはポルトガル人によって天草に伝えられたと言われている。じゃがいもで作ると、半透明のつるっとした仕上がりのだごになる。

参考資料

  • ・くまもとふるさと食の名人
  • ・気になる!くまもと」HP(www.kininaru-k.jp/)
  • ・「天草観光情報たからじま旅ナビ」HP(www.t-island.jp/)